今回の施設の設計者選定にあたっては、プロポーザル手法を採用しました。
地元、東京の設計者等、計数社で行いました。
株式会社.土田建築設計事務所を採用した理由は、プレゼン及び面談を経て、提案内容、累積の設計物件、社長やスタッフの誠実な人柄です。
施設の詳細な内容もよくわかっていて、話をしていて安心した事もありました。
そして、一番大切なことは地元であるということ。
これは、これから大きな買い物、事業というのでしょうか!、これを実行するにはレスポンスの早い地元であり、誠意をもって一緒に協力して下さる方が一番大切であると決断いたしました。
実際、スタートしてからは行政との打ち合わせも何回も足を運んで協力してくれました。やはり、地元ですね。
私は事務長の立場として、色彩関係等、現場スタッフの意見をとりまとめていましたが、担当者の五十嵐さんが、専門家としていろんな指導をして頂いたので助かりました。
そして、それ以外でも発注者や現場スタッフの気持ちをくみ取ってくださって感謝しています。
特に五十嵐さんは、病院女性スタッフからも人気があったんですよ!
平成23年の3.11の震災時には、所在地の矢吹町は大変な被害をうけました。
場所によっては、液状化や地盤沈下など町内でも大きな被害を受けた施設が多々ありました。
当法人は、精神科病院をメインとしており、その既設の精神科病棟は、建物の一部が被害を受け、ライフラインが断たれるという厳しい状況でした。
しかし、この介護施設は被害が比較的少なかったため、精神科の入院患者様全てを新設の介護施設に移動させ、廊下ホール等を利用して1週間ほどステイできました。
おかげで、転院させることなく、無事に過ごす事が出来て助かりました。
敷地内には、櫻仁会という名前の由来通り、樹齢40年以上の桜の大木が80本以上植生しています。桜の季節は、大変綺麗な光景になります。
建物が出来る前は、雑種地でしたが、今は整備されて、暫くぶりの来訪者からも「綺麗に変わりましたね。」と言われます。嬉しいものです。
物事を提案、進める際には、プラス面を強調して推し進める事が多いのですが、マイナス面もきっちり説明して行く事が、今後の信頼につながるのではないでしょうか。
老齢化した入院患者様の受け皿として、そして地域に密着した介護施設を、これからも、ご家族が安心して、かつ、喜んで頂ける施設づくりに努めていきたいです。
あとがき
医療法人櫻仁会は、昭和42年に矢吹町に開業され、創立46年になります。